白いカフェで待つのがいい
湿り気は
きょう、ことに薄い花びらの水中花のよう
たわむれに
これに出会わせるには
小さなめだかでも大きすぎる
もっともっと
小さなものをさがそう
待つのは
用事のあるだれかだったり
大事なひとだったり
あるいは
本当の
…などと形容のついた
じぶん
だったり
そういうのを待つのは
でも
もうやめてしまっている
待つ
は
直接目的語なしに
ひとりっきりで
居てもらわなければならない
だから思う
白いカフェで待つのがいい
と
内装も
ひとたちの肌も
髪も
目の色も
怪我したときに出る血も
コーヒーも
紙幣も貨幣も
窓から見える外の風景も
空も木々も
もちろん
信号も
みんな白い
そんなカフェ
白いカフェで待つのがいい
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