駿河昌樹 詩抄
気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
2019年1月11日金曜日
あとの祭り
用事もなかった日
必要もなかったのにちょっと外出して
だれも通らない橋を渡ったら
欄干に空気の少年と空気の少女が腰かけていて
空気っぽいようなお話を音も立てずにしているようだった
かれらの近くを
空気の子どもがふらふら駆けまわっていたけれど
あれってみんな兄弟姉妹だったのだろうか
だいぶ通りすぎてしまってから
そのこと聞いておけばよかったなと思ったけれど
あとの祭り
じんわりと悔いのようなものの残る
あとの祭り
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