ひとりぐらい
友だちがほしかった
ひとりぐらい
人生にいたって
よかった
ぼくはひとりを嘆かないし
さびしくもない
夜中にたったひとりで
ひとり分を調理していると
これがぼくだと思う
このまま
ある日死ぬのだと思う
このまま
何億回も生まれかわって
宇宙の無限の時の迷宮のなかを
ひとりであり続けるのだろうと思う
けれど
友だちのある人生が
一度ぐらい
あってもよかった
そんな人生でなかったのは
いまでは
はっきりしているけれど
今回の人生では
ひとりぐらい
友だちがほしかった
ひとりぐらい
人生にいたって
よかった
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