空と緑の結婚を祝っての帰り
風になった兎を訪ねると
木々の歌
歌の木々
水面はしばらく前から浮き上がり
湖とのあいだの空間は
だれでも
通り抜け自由のまゝ
兎はどこに行った
空と緑よ 風に
なった者たちを見つけるのは
任せなと サフラン
盛装もしすぎると
柚子やムカデが笑い死にしそう
開いた空の穴から予約する
過去へ向かっての婚約
いつだって帰り 乳児でさえ
飲んだ珈琲が胃のかたちに丸い海辺
開かなかった本をまずは水洗い
ヨモギの枯葉を挿んで乾燥
開かないように本を縛って
透明になるまで待つ いつかのように
風がページのどこかから芽吹き
開いた空の穴への階梯となるまで
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