2019年7月29日月曜日

夏の音が聞こえ続けている


  
    かしこ
     海は心臓のように鼓動している
      フィリップ・スーポー   Westwego” 1917-1922



昼ひなか
クーラーをつけることは
ほとんど
ない

思い出も
考えも
いつも埠頭に寄せ続けて
みどりや青
コバルトブルーの海に
まっしろく砕け続けているが
感情は
ほぼ
一定の温度のまゝだから
まわりの熱が上がることもない

夏の音が聞こえ続けている

都心ならでは

妬みっこも
恨みっこもなし
という
ルールを
いつまでも骨に染み込ませられないでいる連中が
電波上のチープな居酒屋で
ああだ
こうだと
臭い息を吐き続けている
大宇宙の
猿山

なんと
いい瞬間ばかり続くことか!
とうのむかしに止まった
時間クンの遺影に
乾杯!



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