日が落ちれば
森に
林に
歩きに出る
いっぱいの枯葉の
径もあって
ひどく暑い最中なのに
さくさく
音を
立てながら
行く
歩いていても
温度湿度は
どんどん変わり
ふいに
楽になる時もあれば
ちょっと
辛くなるぐらいの時も
ある
街灯のあかりで
すこし明るいところや
黒い糸のかたまりのように
まっくらなところや
蜘蛛の糸が顔に掛かるところや
しきりに虫の鳴くところや
ずんずん歩きながら
わたしの生は
こうして歩いていること
日が落ちた
森を
林を
行く行く行く
行き続けること
と
思ったりする
わたしにも
きっと
いろいろな顔や姿があるのだろうが
わたしという思いが
とらえきれるわたしは
ずいぶん少なくて
家でものに囲まれていたり
やらなければいけない用事に追われていると
わからなくなってしまう
わたしにとっての
わたしが
森を
林を
行く行く行く
ずんずん歩きながら
こうして歩いていること
歩き続けていること
わたしの生は
ほかのことは
わからない
正直
すっかり
わからない
歩きながら
ちょっと
とらえなおす
とらえなおせる気もする
わたしにとっての
わたし
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