気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
しおしおと
雨の降ったあとの
夜遅く
外に歩きに出てみたら
闇のなか
うす闇のなか
あるいは
あかるみのなか
だれもいないというのに
あちこちで
人声が聞こえてきて
ちょっと
新鮮だった
ささやくというより
なにか
しやべっている
しゃべりあっていることも
ある
人はいないのに
すぐ脇で
しゃべり声が聞こえる
ピントが
合いさえすれば
雨で湿り気が増したときは
こんなにも
聞こえるものなのか
そこここの
からだなき者たちの
おしゃべり
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