駿河昌樹 詩抄
気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
2013年1月5日土曜日
よろこばしいこと
大晦日から正月の数日
夜空は
東京でもずいぶん澄んで
あれこれの星座のかたちも
蘇っていた
よろこばしいこと
あっちこっち
毎日混んだ電車で
運ばれ揉まれる人体たちも
少しはホワッと
肉がやわらいだことだろう
よろこばしいこと
なにも変わり映えしない
くりかえしに浸された心に
ものの切れ目の
ピリッとした味わいが
松飾りやお屠蘇とともに
すこぉし
蘇ったことだろう
よろこばしいこと
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