2017年2月23日木曜日

水上のさざ波のようなフレッシュさを



名画だといわれていても
たいていの映画は
十年もすれば古びてしまう
人間はいつも
いつまでも
まったく同じだから
テーマは古びないものの
映像や
編集のしかたは
どうしようもなく
古びてしまう

志賀直哉
「作って何年くらいの生命があるものかね
「五年程度かね
 小津安二郎
「今のところではせいぜい10年くらいのものかと思います*

そうは言っても
時どき
目が覚め直すような
新鮮なまゝの映像たちもある
ほんのちょっとの
撮りかたの違い
編集のしかたの違いなのに
現代の作品にまったく負けない
水上のさざ波のような
フレッシュさを
いまは
さまざまなモニター上に
軽々と
よみがえらせて


*小津安二郎と志賀直哉の対談、一九四七年




0 件のコメント: