日々は花
わたしは咲かれている
薄れゆく…記憶、ではなくて
むしろ、忘却
覚醒などという言葉も使わずにグリーンの海に漕ぎ出て
ガーネット色の漁をすることにしよう
きっと海では無限の階段が天へ水底へいくつも延び
たくさんの過去や未来を夢想させるだろう
からだや心を止めて夢想に耽っている暇はもうないのだから
動きながらわたしたちは多くのことを思おう
ほんとうに確かに書き留めるために
そしてほんの少しも忘れることなく
いつでもすべてを覚えているように
ペンで紙に書いたり
電子端末に書いたり
木や石に刻んだりするのをやめて
いよいよ
ほんとうに確かに書き留めるということにしよう
わたしは咲かれている
わたしの意志や望みよりはるかに強いわたしでないものによって
けっしてわたしなどと発語しないものによって
薄れゆく
むしろ、忘却
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