山芋を摺り下ろすのは
いまでも面倒な気がするけれども
外皮をピーラーで雑に剥いて
粗めのおろし器で摺るのは
作業をはじめてしまえば
そう手間取るものでもない
摺り下ろしをする時には
皮をきれいに剥き過ぎず
ところどころ残る程度に剥き
摺り下ろしたとろとろ状に
土が混じって見えるような具合に
わざとしてみている
旬は11月から1月頃だそうだが
なぜか8月の終わりになって
近くのスーパーにいっぱい並ぶので
なんとなく買ってきてしまう
ひょっとしたら古い冷蔵物の
在庫整理時期に当たってるのか
それでもどんな料理にしようかと
考えると楽しみになるので
やっぱり買ってきてしまう
外皮を剥いて輪切りにし
フライパンで軽く焼いて食べると
けっこう旨くて
洋風の調味料もとても合う
やってみたことはないが
きっとカレー粉も合うだろう
こんな焼き物ふうにしていた時期が
けっこう長かった
親しかった人たちも元気だった頃で
住んでいた場所もまったく違っていた
あの頃の小さなキッチンで
摺り下ろすのがかつてはひどく億劫で
指先につくのはかまわないが
下ろし器にこびり付くのを
なんとか減らせないかと思ってきた
それが面倒だったから摺らない調理法の時期が
ずいぶん長かったのだと思うのだが
いつの頃からか平気になって
下ろし始めているじぶんの手のひら
山芋という品種はじつははないそうで
ヤマノイモ科に属するものの総称らしい
いちょう芋とかつくね芋というのが
ほんとうの呼び方なのらしいが
はじめて栄養表を見てみたら
ミネラルが豊富なのでどうりで
健康にいいと言われるはずだとわかる
カリウムやマグネシウムや亜鉛や
銅やリンや鉄分はけっこうな量だろう
小さな白い花が咲くらしいが
山でこの芋を掘ったことがないし
山芋の畑にも行ったことはないので
この小さな花を見たことはない
蕎麦の花が満開の畑は見たことあるが
あんなふうに山芋の畑も白い花いっぱいの
花ざかりになるのだろうか
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