浅い春となって
この頃は
空のうつくしいことが多い
夕暮れなど
得も言われぬ色のグラデーションが南から西の空にひろがり
いかにも現代人らしく
というか現代人めかして
いやいや(わたしの場合は)現代人のふりをして
そそくさスマホを持ち出してきて写真を撮ってみるが
目で見はるかすほどのうつくしさは
写真には写しとれない
ま、いっか…
見たものは見たのである
と
執着もなしに
見続ける
色の
グラデーション
見たものは
死にゆく時にも持って行ける
と思っている
スマホ写真は持って行けないけどね
持っていけなくても
写真を撮ってみた
という
経験
は
これだって
きっと
持って行ける
持って行けなくたって
いいんだ
写真も
経験も
流れ去る時とともに
思い思いの界へ
飛び立って行け!
うつくしい春が
ことしも
打ち寄せてきている
夕暮れ空の
得も言われぬ色のグラデーションを
おとといも見て
きのうも見て
きょうも見る
あしたもたぶん見る
きっと見る
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