駿河昌樹 詩抄
気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
2020年7月30日木曜日
きみ?
美しい雨がなんども過ぎて
数十年だれも踏み込んだことのない庭のまん中に
わたしひとり
踏み入って置いてきた古い小さな陶器の椀に
この雨季
数十回も天から落ちた雨が
流れ溢れては流れ溢れ
それでも縁まで水は溜まって
きっとなにか
貴重な粒子か金粉のようなものが
沈澱し始めたのではないかと
なんの役にも立たない
夢想を
きっと始めている
わたし
のではない
意識
きみ?
0 件のコメント:
コメントを投稿
次の投稿
前の投稿
ホーム
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿