2020年7月17日金曜日

どうしてもしてください



コロナ現象が社会に顕在化してからの
5ヶ月ほど
6ヶ月ほど
いや7ヶ月ほど?
健常者もすなるマスクというものを
二度ほどしてみたものの
必要を感じないので
しなくなって
全くしていない

東京住まいといっても
上京区中京区下京区その他下下下…とあるなかで
いま住んでいるのは上京区だからか
住民の少なさもあって
マスクをするほど混む場所とてなく
スーパーに行っても混まない時間帯ばかりなので
…それどころか
誰も客がいないような時間に行くことも多く
マスクの着用にご協力くださいという女声アナウンスをむなしく流させて
マスクなんてしない
全くしない

マスクをする害はすでにまともな医師たちが喧伝している
特に夏場の弊害はひどく
呼吸器系を弱らせるには夏こそマスク!
と結論づけられるほど
だがまぁ
マスクしたい人は勝手にやってればよろし
マスク主義者も勝手に主義者してればよろし
バカがバカであり続ける自由をわたくしはちゃんと尊重するよ
だから
マスク外せこの野郎と警察をするつもりもない

べつに反マスク主義者でもないので
したほうがいいかなと思えばできるようにつねに数枚は持っている
きれいなパステルカラーのやつだって買っちゃってある
(これをして目立って銀座を闊歩するの、たのしみぃ~
どうせなら「憂国」とか「七生報国」とか「特攻」とか筆書きした
日章旗マスクをしたいものと思って探しているが
なかなかいいのが見つからず ちと残念
わが大日本報国会にはこういうグッズ部門はないので
こういう時には機動力に欠けるのであるが
まぁそれはいい

買い物に行く時はいいことを思いつき
リュックにいろいろ付いている紐のうちの使わないやつに
カラビナをつけ
そこに白マスクをひらひら引っかけることにした
マスクはしていない
しかしマスクは胸や脇腹のあたりにこれ見よがしにひらひらしてい
むこうから来る人には誰にもひらひらが見え
なんだこりゃ?
とみれば歴然たるマスクである
マスクをちゃんと持っていてひらひらさせて胴に泳がせているぞ
しかしマスクはしていない
しかしマスクは胴のあたりにこれ見よがしにひらひらしている
しかしマスクはしていない
しかしひらひらよ
しかしマスクはしていない
しかしひらひらよ~ん
けっこういい見世物になっていると自認しておる
どうしてもしてくださいと言われるところではすぐに
カラビナから外すことさえせずに着用できる
どうしてもしてください
と楚々とした受付嬢に言われるような時には
そうですか
ではオマタをお開きなさい
濡れそぼっておりますかな
などと
もちろん言ってさしあげるのが礼節というものではあるが
生理ナプキン
ならぬ
白マスク(なんと淫猥な……)
顔の女陰
じゃなくって
大陰唇
じゃなくって
小陰唇
じゃなくって
という多義的な単語でよく呼ばれる場所に
ハッ
ハッ
とあてて
細ゴム紐をひーっと伸ばして
お耳の後ろにハチッと止めて
コレデイイデチユカァ~?
なぁんて
してみちゃうつもりなんでちゅが
まだ
したことなく
今日も吹きっさらしのアベじゃぱんの荒野に
大陰唇
じゃなくって
を晒してさすらう




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