駅前や
歩道のわきや
街のなかで
季節の花々がきれいに
咲いている
ボランティアか
市町村から頼まれたひとたちか
だれかが
ていねいに植えて
咲かせてある
それらを見ると
以前は
花々や観葉植物そのものだけを
かるく
賞美しておくばかりだった
この頃は
植えたひとたちの
手が
思いが
配慮が
期待が
夢が
よく見える
花々の配置や
間のとりかたや
もちろん
選びかたに
植えたひとたちのこころが
よく見える
花々や
花壇さえもが
これほどまでに
ひとたちの姿なのだとは
これまで
思わないできた
そうして
思うようになった
どこの街の風景も
思いを以て
手を入れたり
手を入れなかったりした
ひとたちの
姿そのものなのだ
と
花々以外にも
ひとたちのこころは顕われる
看板にも
ポスターにも
家々の塀の古びぐあいにも
汚れぐあいにも
真新しいビルの床の
冷たく感じられる
非人間的なひかりの流れにさえも
0 件のコメント:
コメントを投稿