気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
現実というまぼろし
現実という名のまぼろし
その
まぼろしにいつも助けられて
ぼくは
わたしは
みじかい夢を
ながく
見る
ひとりきり
なんて
言わない
さびしい
あの坂でいつも待っている犬は
きみの犬?
ぼくの犬?
いいえ、わたしのこころ
あの坂ではない
どこか
名前のわからないりっぱなビルの廊下で
捨てさせられた
こころ
坂の名はまぼろし
犬の名は
…あゝ、付けて
なかった
わたしのこころ
に
名を
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