2023年2月22日水曜日

むこうの世界でコイネー・ギリシア語なんかを


  

眠っていて見る夢って

起きている時に経験したことの整理だろう?

とは

だれでも

推定してみる

 

でも

現実の世界で経験したことの整理を

だいぶ超えちゃっているなあ

という夢も

いっぱい

 

今日もぼくは

むこう側の夢の世界で

混んだ列車の中に

わずかに空いている席をさがしたり

駅で降りてから駆けたりした

 

そんなことをするのには

それなりの込み入った理由があるからで

駅で駆けながら

あれやこれをああしなきゃこうしなきゃ

などと考え続けていた

 

夢の中のじぶんの意識は

こちらでのこの意識と同じなのに

じぶんというものの内容や経歴や趣向が

もうもうもうもう

まったく違ってしまっている

 

P.K.ディックの『ヴァリス』*の主人公のように

むこうの世界でコイネー・ギリシア語なんかを

ぺらぺらしゃべったりするようになると

ホントに戻って来れなくなっちゃうんだろうなと

危ぶんではおらず楽しみにしている

 

 

 

*フィリップ.K.ディック『ヴァリス』 (Philip K.Dick Valis, 1981





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