深沢歩くん
幼い時から足がちょっと悪く
びっこを引いていた
(今なら
マスコミなどでは
「足の不自由な」とか
言わされる
らしい
が
「びっこ」という言い方には
温もりがある)
ちょっとだけ
足が悪かったというのが
深沢くんの
深沢くんならではの
風情
であった
すごく悪くは
なかった
の
である
だから
駆けっこもできたし
持久走だって
できた
飛び箱なんか
けっこう
うまかった
男の子どうしでも
春になると
あっちこっちの原っぱで
タンポポなんか
摘んだりした
シロツメクサなんか
摘んだりした
タンポポも
シロツメクサも
摘んでも
摘んでも
世界が滅びないほど
いっぱい
あったものだから
春です
また
春
またも
春
深沢歩くん
きみは
いま
どこにいるのですか?
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