せっかく貰った毒草を
押し葉なんかにして
そそくさと
出てくる
街の図書館分館
夏
夏
午後三時
ぼくは少年を老いて
するべき悪戯はみんな終え
飽きてくる
美那子ちゃんと
聖子ちゃんのパンツが見たいが
パンツなどはへんちくりんな
ただの薄布と知っている
美那子ちゃんと
聖子ちゃんのお尻が見たいが
お尻は筋肉に脂肪がついたところを
肌が被っているだけと
知っている
肌を裂き脂肪を割って
筋肉に触れても
さらに深く分け入っても
温かく仄赤い骨があるだけと
知っている
弥生ちゃんの骨は他の子より白かったが
だからといって
そんなに面白い白でもなかった
美香ちゃんの脂肪は
ずいぶんプリプリしていて
口に含んでみたけれど
おいしいというほどではなかった
するべき悪戯はみんな終え
飽きてくる
夏
夏
午後三時
ぼくは少年を老いて
街の図書館分館
そそくさと
出てきたものの
押し葉なんかにした
せっかく貰った毒草を
とり戻しに
踵を返す
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