風がノックする
海への戸をそっと開けると
透明のナイフ
が
宙に止まっていた
沖で
きらめいたのは
きっと
大きな波
あれも来るだろう
裏の小山で
きれいな花を咲かす
雑草を
採ってこよう
細くても
たくましいものを
透明のナイフ
は
宙に止まったまゝ
に
しておく
それを避け
バルコニーに出て
見えるかぎり
海の
全容を眺める
あれも来るだろう
それも
来るだろう
細くても
たくましい
きれいな花を
海の
全容とともに
0 件のコメント:
コメントを投稿