2014年10月22日水曜日

夢の浅瀬の小さなカフェで



夢の浅瀬の小さなカフェで
目の前の
コルクの壁に
薄い
薄い
翻訳本
カフカのそれを
画鋲でとめて
時間をとめて
励むでもなく読書をしている

両隣には女性客
OLらしき女性客
どうやら
薄い
物思い
濃い
コーヒーを啜っている

そろそろ去ろうか
思う頃
右の女性がなにごとか
ぽっそり
呟く

ただ
ぽっそり
聞こえただけだが
左の女性には
ぽっそり
以上に
なにごとか
伝わったのか
「…そうね」
答えた
答えるように
「…そうね」
言った

紙ナプキンや
セロハンの
包装紙まとめ
わたしは
準備
そろそろ
そろそろ
去ろうか

画鋲でとめて
時間をとめて
励むでもなくしている読書
カフカのそれを
薄い
薄い
翻訳本を
コルクの壁に
まだ
とめながら




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