2020年12月7日月曜日

顔性の不完全化、人格度の削減

(「新ブヴァールとペキュシェ 2」)

 



B ところで、国民の大多数にマスクを付けさせる理由はなにか、だがね。

 

P これまでにも僕は何度か言ったが、これは、非常に深いところから来る宗教的な衝動による国際的犯罪と考えれば、詳細な証明はすぐできなくても、ピンとくるものがいっぱいあると思っている。

マスクを付ける、顔を隠す、顔性を不完全にする、ということは、社会のさまざまな生活場で個々人の人格度を削減することなんだね

全世界的にこういう様相を広めることで、もちろん、管理社会や全人類の家畜化というさまざまな実質的な効果が得られやすくなる。これは政治的な目的ということになる。しかし、それとは別に、多くの宗教人が持っている、人間という虚栄生物への矯正欲を満たす好ましい事態が出来するわけで、じつは、Covid-19という今回の国際的巨大犯罪においては、こちらのほうの目的が非常に大きいのではないかと思う。裏に、他者たちが自己表現するのを疎ましく思う精神、地上の普通の動物的生活を極度に抑えようとしたがる精神、動植物の生命への干渉への忌避や地球環境の破壊を極端に嫌う精神がはっきりと透けて見えてくる気がする。

 

B まさに、君自身、そういう精神を持っているから、はじめからピンと来たわけだね。

 

P 犯罪というのは、同質の精神を持つ者によってのみ本質的な捜査ができるわけさ。

 

B なんだか、ポーの懐かしいオーギュスト・デュパン (Auguste Dupin) が言いそうな文句だね。

 

P あゝ、『モルグ街の殺人』『マリー・ロジェの謎』『盗まれた手紙』ね。まったく、デュパン向きの大犯罪の時代到来ではあるね。フォブール=サンジェルマンのデュノ街33番地にデュパンを訪ねたい気分だ。

 今年の春先に、「新型コロナ・ウイルス」という通称での大がかりな世界戦略キャンペーンが顕在化してきた時、じつは、僕自身は、なにか黙示録的な光景に居合わせる至福感に襲われて、それは初夏まで続いたんだよ。

 あんなにうるさかった街から人が消える、人々はマスクを付けて、外貌における彼らの人格度が毀損されている、誰もが宗教儀式を押しつけられたように不自由さを感じて日々を送っていく…、そんな光景に居合わせられたことが、僕にはこの上ない至福を味あわせてくれたのさ。

 

B 全く、君のように、深いところでねじ曲がった精神の持ち主は、どんな状況下でも至福の高みに行っちまいやがる!

 

P たぶんね。たいていの収容所生活は至福の場となりそうだ。

 

B デュパンのフォブール=サンジェルマンじゃなくて、君が日ごろ名乗っているサン=ジェルマン伯爵のほうの心情吐露だな、そりゃ。

 

P ははは。

 それはそうと、マスク強制と連動していることだが、経済活動を大幅に抑制して何を引き起こそうと企んでいるのか、とか、これまでに形成されていた人間関係は電子的なツールで維持されるにせよ、新たな人間関係の発生を極小化させることで、どこへ人民家畜を誘導していこうとしているか、だね。問題は。

 

B それらについては、家畜管理型社会のすみやかな実現が目的とされている、ということで明快なように思うが?

 

P もちろん、それが大きいのだが、今回の事態を宗教革命だと捉えている僕としては、やはり、個人が外部へと関わって注意力やエネルギーの漏れを引き起こすのを減少させて、瞑想時間を極端に増加させ、内的世界への深入りを推進させようという、極めて教育的な配慮によるものだと思える。

 

B 教育的、ね。

 

P そう、教育的だ。慈愛深い措置なんだよ。だって、人間は、これまで通りの地上での生き方をしていったって、結局、時間の流れによってすべて消滅していく宿命を延々と継承していくだけのことで、そんな生存のしかたにはなんの意味もないのだからね。人間は、これまで人間が強要されてきた時間と空間の限界を超えて、超人にならねばならない。そうでなければ、宇宙における人間の存在価値など全くないわけだ。

 

B 新型コロナ、万歳! というわけだね。

 

P そういう思いもある。

いっぽう、そのように振舞えば、コロナ禍なるものを仕掛けた連中の思惑を逆手にとって、連中の企てを深く壊滅させることができる。

 

B そこが知りたいところだが…

 

P もちろん、タダでは教えないさ。

 

B そういうところが、いつもの君の生き方だよね。あらゆる状況の裏側にすぐに回り込んでしまう。党派も陣地も、あっという間に換えてしまう。

 

P これは、フランス革命期の天才政治屋のひとり、ジョゼフ・フーシェに学んだことだけれどね。






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