桜の花も
もう
散っていく
近所の川沿いにも
桜の並木があるので
夜おそく
見に行ってみた
夜の川は暗く
不気味なところもあって
あまりよい時間帯ではないが
花数の減っていく木々の下
けっこう気分のよい
しずかな
しっとりした心になった
もう花盛りとも言えず
暗くて
ところによっては
黒いほどで
花もよく見えないのに
なにがいいのだろう
と考えてみる
そうして気づいたのは
たったひとり
夜陰にまぎれて
たくさんの桜たちとだけ
ずっといっしょ
ということだった
たったひとりで
というのが
しずかな
しっとりした心になった
理由だった
たったひとりで
やはり
桜たちとも
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