2016年8月13日土曜日

いつだって


オシロイバナのいい香りを
生意気ざかりの頃には
なぜか
素直に認めなかった

歳をとるのも
いいではないか
あれもこれも
失ってしまったけれど
いいではないか

ことばを
かわしたい人たち
ニ三は
逝ってしまったけれど
生きていた頃も
おなじようだった

いっしょに
オシロイバナのあたりを
歩いたりしたわけでは
なかったではないか

いつだって
花の香りに止まりながら
彷徨うように歩いていたのは
ひとりでだった

いつだって
ひとりだった
じゃないか



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