指さす海の
たぶん
遠くからの風
冷たく
吹き抜けて
頬を(ふたりの)
撫でて
もう
うしろへ
彼方へ
といっても
街
人のいるところへ
行ってしまい
ぼくらは
残る
海と街のあいだに
ほんの
しばらくの
永遠(なんて
ない
なんていう
児戯は
もう
終わり
さ)
を頬や項の肉に
息づかせて
冬でも
夏でもない
水筒のような丈夫さで
何も待たない
地面より上1メートルほどの
肺と
心臓を守って
指だけは
また
指す、海
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