ふいに聴き直してみたくなる音楽や
ふとしたことから耳にする音楽や
聴いてみると
聴いたことさえすぐに忘れて
まるで
そんな時間さえなかったかのような
そういう音楽もあるが
なぜか
心や思いの内壁にべったりとこびりついて
メロディや調子が
反復され続ける音楽もある
数週間前に
なにかのついでに聴き直したラフマニノフ
交響曲第2番の第3楽章*も
(友が死んだ後に救いのように聴いたからか…)
そんな音楽のひとつだが
偶然聴き返すことになった
ズビグニエフ・プライスナー作の
映画『ふたりのヴェロニカ』のテーマ曲**も
耳ばかりか
心や思いの内壁にばかりか
からだのまわりの空気にもこびりついたようになって
毎日いくども
自然にはじまっては
時どきの間隔を置きながら
鳴り続けている
それらをちょっと止めようとして
思いついて
いい加減にかけてみた
竹内まりやのSeptember***が
たしかに
ずいぶん効果的ではあったものの
あのひろい温かい声のためか
からだの外の
さらにもうひとつ外の空気にこびりつき
折りも折り
ちょうどSeptemberの時間の流れゆくなか
鳴り続けていった
それにしても
“そして、九月はさよならの国…”とは
なんとみごとな歌詞…
と
1979年の詞に
いまさらながら驚いて
調べ直してみると
あゝ、松本隆の作詞!
* Rachmaninoff Symphony no.2 op.27, 3rd Movement HD
**Zbigniew Preisner - Van den Budenmayer - La double vie de Véronique
***竹内まりや《September》
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