水を飲もうと思い
椅子に座る
まだコップに水を入れていない
コップも手元にない
椅子に座る
水を飲もうと思い
座る
うつくしく銀河が
地球のどこかで見えていて
それを見上げながら
明日のこと
過去のこと
思いめぐらしている人がいるだろう
誰もいない
キッチンわきのテーブルを前に
椅子に座る
ここからは
銀河は見えない
見上げても
白い天井があるばかり
外からのひかり
キッチンのわきの
廊下の奥からのひかり
それらが
重なったり
重ならなかったりして
白い天井は
じつは白くない
表わす言葉のない彩
言葉の追いつかない多様な白
白1
白2
白3……
そう名づけておいても
いいかしら?
座る
まだ
水を飲まずに
天井の白に
視覚を
開いている
言葉の追いつかない多様な白の
処理も
急がない
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