2020年3月6日金曜日

「風」のなかへと

 

The answer, my friend, is blowin’ in the wind.
The answer is blowin’ in the wind.
Bob Dyran : Blowin’ in the Wind



ひとつの国の民がみな同じ利害で動いているとうっかり思ってしまえば
社会や政治や外交についての判断は根本から誤ってしまう

疫病がよその国で大発生したら
とりあえずその国との人的交通はすぐに閉ざすべきなのに
あえてそうしなかったという事実には
はっきりした意思が読みとられなければならない
そればかりか疫病の発生した大型船のなかで感染を拡大させてから
一般の交通機関で各自帰宅させたことにも
はっきりした意思が読みとられなければならない
もちろん学童や学生の登校を止めさせることで
親たちの労働能力の発揮を妨害して社会の経済活動を軋ませることにも
はっきりした意思が読みとられなければならない
手際が悪いとか迂闊だとか後手後手だとか愚かだとかではなく
はっきりした意思が読みとられなければならない
日本に疫病を広めようとはっきり意図した者たちがいればこその
今の事態になっているのは本当はだれにも見やすい話

ドルから離れて独自の電子通貨を準備していた国々に
いちばんの狙いがつけられてウィルスは撒かれたのも見ておこう
電子技術の点で格段の進歩を見せていたアジアの大国が標的とされ
その国とともにあらたな電子技術を導入していくはずの隣国たちも狙われたが
イタリアもEUから離れて独自通貨を準備しつつあったし
いわずもがなのイランも同じこと
しかもイランのローハニ大統領が訪日して日イ首脳会談をしたのは
遠くない昨年末の12月20日のこと
それからわずか四ヶ月ほどの後で
わざわざ日本に来るはずだった習近平となにが決められるはずだったか
それはドルの地位の維持を死守しようとする側には
だんじて許すことのできない内容だったと思うほかない

疫病の扱いづらいところは敵陣営だけに感染を留めておけない点で
守りを固くしたつもりでも中国からはただちにヨーロッパへも
アメリカへも散布部隊が潜り込んで広め出した
アメリカが早々に中国からの入国を禁止したところで
外国からの流入と出国を意図的に自由にし続けていた日本を経由すれば
容易にアメリカへもヨーロッパへも入り込める
日本は複数の敵対する勢力に対してそうした役割を演じ続けたが
この数日でようやく態度を変更するフェーズに入った

学童や学生の登校を止める策は意味のない愚かな策だと
専門家からも外国からも批判や嘲笑が出ていかにももっともではあるが
イタリアもイランもフランスの一部も同じ策を採り出したのはなぜ
ひとつの策にはつねに複数の意味あいが付けられているもので
経済と社会機能の鈍化のほかにポジティヴな意味あいもないわけではない

もし学校を特別に選んで強力な型のものを撒く計画があったのならば?
学童や青少年の生殖機能に決定的な損害を与えるものであったならば?
それを掴んだ当局がさすがにそれだけは阻止しなければと動いたならば?
症状の軽い型のものだけを撒くと聞いていたというのに
劇症のものまで撒くらしいとわかり慌てて阻止に動き出したとすれば?

答えは、友よ、風のなかを吹いている
答えは風のなかを吹いている
……

主語は「答え」だよな?
「風」ではなく
風のなかで「答え」が吹いているんだよな?
ふつうの思い込みでは「吹いている」のは「風」だと聞いてしまう
しかし主語は「答え」だよな?
「風のなかを吹いている」「答え」とはなにか?
あるいは「風のなかで吹いている」「答え」とは?

この文
その文
あの文
における主語を
正確に主語として捉えた場合に豹変する視野、視界
ふつうはこうだと思い込んで
聞き取ってしまう/思い込んでしまう
主語ではなく
この文
その文
あの文
に正確に添いながら
主語を捉えて
豹変する視野、視界
そこに
入り込むこと

「風」のなかへと




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