2022年8月26日金曜日

天下太平の世は終わった

 

 

                全国全土をことごとく荒地となさん。

           栗原安秀歩兵中尉

 

 

 

 

統一教会にべったり世話になっておきながら

いまになって

関係がなかったと言い逃れしたり

知らなかったと言ったり

ちょっと選挙協力してもらっただけ

と言ったり

 

そんなことでは

カルトのほうが黙っているわけがないだろう

 

あいつ

殺されるかもな

という

政治家が

何人も

目につく

 

カルトと

非宗教的であるべき政治の

板挟みになって

あいつ

自殺するかもな

という

政治家も

何人も

目につく

 

殺されるべきだろう

 

自殺するべきだろう

 

幕末以来の

根本からのイデオロギーの変革期に

すでに入っている

 

そうわからない者は

もう

人間とはいえない

 

天誅も

自決も

たくさん出てくるべき

時節に

すでに入っている

 

天下太平の世は

終わった

 

太平の眠りを覚ますニ筒銃たった二発で夜も眠れず

 

桜田門外の変

比較などしては

幕末の知識人

井伊直弼さんが泣くだろうが

現代の水戸藩が騒ぎ出し

むこうはむこうで

新撰組も出てくるだろう時節に

すでに

入っている

 

暴力はいけない

とか

下らないことは言いっこなしだ

会津藩などに対して行なった虐殺の上に成る近代日本が

言えた義理ではない

 

武家だったわたしの母方の家は

勝海舟の同僚だったが

大政奉還ですべてを失って商人になった

やはり武士だった父方は

鎌倉時代に京都から真言宗の僧を守護して

関東に下り

そのまま城下町に住み続け

今でも鎌倉時代からの墓所が残っている

 

フランスに残る王家の子孫は

フランス革命以降の歴史を一切認めていない

ルイ十六世の死で時間は停止し

現代までのすべては

ただ

無かった

と見なしている

 

わたしの家系でも

明治時代以降の時間は停止したまま

見なしてもいいだろう

日本人は卑劣で女々しい順応主義者が多いから

すぐに何でも受け入れて

仕方がなかった

仕方がなかった

と次の風潮に隷属していきがちだが

金まみれの下品で虚栄一方のエセ宗教に支配され切った

近現代ニッポンは

たしかに

まったく存在などしていなかった

ただ

無かった

いま歴然としてきている

 

ここで

峻厳な処罰や処刑を行なわなかったら

ニッポンの国体は

本当になかったことになるぞ

 

そうだ

近代ニッポンでも

真剣に政治を考えたひとがいた

 

226事件で処刑された

青年将校

栗原安秀歩兵中尉の

すばらしく怨念に満ちた遺書を

見直しておこう

 

 

 

 『昭和11年(1936)初夏の候、我ら青年将校10数士怨みを呑みて銃殺せらる。

 我らその死につくや従容たるものあり。世人或いはこれを目して、天命を知りて刑に服せしとなさん。断じてしからざるなり。

 余は万斛(ばんこく)の怨みを呑み怒りを含んで斃れたり。魂魄この地にとどまりて悪鬼羅刹となり、わが敵を抹殺せんと欲す。陰雨至れば或いは、鬼泣寂寞として陰火燃えん。これ余の悪霊なり。余は断じて成仏せざるなり。余は虐殺せられたり。余は斬首せられたるなり。

 あぁ、天は何故にかくも、正義の士を殺さんとするや。そもそも今回の裁判たる、その残酷にして悲惨なる、昭和の大獄にあらずや。

 我ら青年将校を羅列し来たり、これを裁くや我々に、ろくろくたる発言をなさしめず、予審のすべからず誘導的にして、策略的なる、何故にかくまでなさんと欲するや。

公判に至りては、僅か一ケ月にて終わり、その断ずるや酷なり。

政策的な判決たる、真に瞭然たるものあり。すでに獄内に禁錮し外界と遮断す。何故に然(しか)るや。

 我らの一挙たる、明らかに時勢進展の枢軸となり、現状打破の勢い滔々たる時、これが先駆たる士を遇するに極刑を以ってし、しかして粛軍の意を得たりと成す。

 あぁ、なんぞその横暴なる、我ら、いたずらに血笑するのみ。えにしえより〝狡兎死して走狗煮る〟我ら即ち走狗か。余は悲憤・血涙、呼号せんと欲す。我らはかくの如き、不当なる刑を受くるあたわず。しかも抹殺せらる。

 余は血笑せり。同士よ、他日、これが報いをなせ。我らを虐殺せし幕僚を惨殺せよ。彼らの流血をして余の頸血に代らしめよ。彼らの糞頭を余の霊前に供えよ。

 余は瞑せざるなり。余は成仏せざるなり。同士よ、すべからず決行せば、我ら10数士の10倍を、抹殺すべし。

彼らは賊なり、乱子なり。なんぞ愛燐を加うるの要あらんや。

同士暇あらば、我らの死所に来たれ。冥々たる怨気充満あるべし。我らの怨霊は、流血の地に存し人を食殺せん。

 あぁ、我ら国家の非常の時を座視するに忍びず、可憐なる妻子を棄て、故旧と別れ、挺身ここに至れり。しかもその遇せらる、この状(さま)なり。

なんぞ安心立命するあたわんや。

見よ彼ら腐敗者ども、依然として滅びずんば、余、即ち大地震とならん、大火災とならん、又大疫病、大洪水ともならん。しこうして、全国全土をことごとく荒地となさん。

あぁ、我らの叫号を聞け、汝ら腐敗者どもの皮肉に食い込むべし。 

汝らの血液を凝固せしむべし。

同士よ、我らは地下にありてなお、苦悶し、地上にありてなお、吐血しあり。

我らの吐きし血をもって、彼らの墓標となさん。

見よ暗黒の夜、青白の光を放てるは、吾人の怨霊なり。

 

       7月11日

                        栗原安秀 』

 

 




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