2023年1月10日火曜日

たえて物言うこともなきさびしさのよき

 

 

ひさしぶりに

萩原朔太郎の「こころ」を読んだ

 

こころをばなににたとへん
こころはあぢさゐの花
ももいろに咲く日はあれど
うすむらさきの思ひ出ばかりはせんなくて。

 

こころはまた夕闇の園生のふきあげ
音なき音のあゆむひびきに
こころはひとつによりて悲しめども
かなしめどもあるかひなしや
ああこのこころをばなににたとへん。

 

こころは二人の旅びと
されど道づれのたえて物言ふことなければ
わがこころはいつもかくさびしきなり。

 

短めで

詩らしい詩

 

感傷的で

さびしくて

かなしくて

いろどりのある

ほの暗さ

 

あゝ 

けれど

これでも長すぎるし

無駄が

多すぎる

 

ちょっと

変えさせてね

朔太郎さん

 

 

こころをば

なににたとへん


ももいろに

咲く日はあれど

思ひ出の
うすむらさきに

冷え

しずむ

 

  夕やみの

音なき園生の

ふきあげの

 

ともに行く

旅のみちづれ

たえて

物言うこともなき

さびしさの

よき

 





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