気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
ぐんぐんと盛り上がっていくような暑さが
ふと
止まって
空気の底に秋のやつめが忍び込んだようになり
雲まで澄んできてしまって
はやくも夏の中折れか
このまま秋へ
崩れ落ちていってしまうのか……
そう危ぶんだが
数日で
また
夏のやつ
リング上でむっくり起き上がり
奇跡の復活だ!
ああ なんと惚れ惚れする暑さだろう!
一年の頂点たる威厳に満ちた
なんと調子に乗り切った熱気だろう!
もっと怒張しろ!
ぐんぐん
ずんずん行け!
おごり高ぶって殷賑を極め
平家してゆけ!
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