2023年7月18日火曜日

人類はどこまで行っても

 

 

 

繰り返すあやまちの

そのたび

ひとは

ただ青い空の

青さを知る

「いつも何度でも」

 

 

 

 

引退したと言っていたはずなのに

宮崎駿の新作アニメができたそうで

それがまた

わけがわからないとか

退屈だとか

いやいや

過去作品への参照が豊富で

コアなファンにはすごくおもしろいとか

いろいろな評が聞こえてくる

 

どっちにしても

宮崎駿のアニメはすべて見ていながら

映画館に見に行ったことは一度もないので

どんな好評や悪評が煮えたぎっていこうが

映画館に足を運ぶことは今回もない

宮崎駿鑑賞はセコハンオンリーで

一年後とか数年後にテレビで見たり

人からヴィデオを押しつけられて見たり

DVDを借りてきて見たり

というのが個人的な伝統であり流儀

 

あの人の描いていくストーリーは

ほんのちょっとでも深く突き詰めると

かならずナチズムに陥っていくか

ポルポトに傾いていくか

もっと大風呂敷すれば

ジャコバン派していく種類のものなので

そこをうまく調整し誤魔化しながら

けっこう巧みな綱渡りをしているなあと

ちょっとヒヤヒヤしながら見てきた

 

多くの作品にまき散らされた

武器や戦闘兵器の数々を

世の父兄や先生たちは

少年少女向きのロマンだと思うだけで

平然と済ましていられるのが

裏に統一教会支配の貫徹された

小泉改革の時代や

アベノミクスの時代を

みごとに象徴するイメージ群だなあと

思いながら

宮崎駿のことは望見してきた

 

べつに非難しているのではない

人類はどこまで行っても

ナチズムやポルポトやジャコバン派から

逃れるわけにはいかないのだ

必死にドイツやヨーロッパが戦ってきた

ネオナチの大っぴらな台頭を許して

その本拠地に武器弾薬を送って加勢して

ネオナチと本来は対峙するはずの

自由主義陣営とやらの代表国たちが

いまや21世紀ナチズムの燃え上がりに

せっせと鞴(ふいご)の風を送っている始末






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