紅旗征戎非吾事
藤原定家『明月記』
だからみんな、死んでしまえばいいのに...
『THE END OF EVANGERION (Air/まごころを君に)』
ながい
ながい
闘病に明け暮れた少年
わたしは
ふつうの少年が抱けるような
夢だの
希望だの
そんなもののすべては
あらかじめ
じぶんの未来から
切り捨てることでしか
こころを生きのびさせるすべは
なかった
じぶんの未来
さえも
じぶんから
切り捨てることでしか
思えば
それがわたしの謎
それがわたしの性格の
感じ方の
考え方の
謎
いちども世界と対峙しない
生きのびかたの
選択であり
まわりの興亡にけっして参加ぜず
ただ見ているだけ
聞いているだけ
という態度の由来だった
これが
わたしに
世の中とひとびととの乖離を運命づけ
ほんのちょっと違う
しかし
べつの宇宙の生物のもののようにあまりに大きく違う
わたしだけの
見方と
解釈のしかたを
発生させ
いちどとして
時代と
世間を
受け入れず
それに染まらず
生きない
という事態に導いた
この世は
どの時代も
夢だの
希望だの
そんなものをチープに持ちやがって
甘えて
少年少女時代を
生きることのできたバカどもの
くだらないお遊戯の世界
死ね
どいつもこいつも
人間という宇宙ゴミの実体に
いつまでも目覚めずに
まあ
コーフクな夢でも見て
死ね
バカ丸出しに
運動も勉強も遊びも
ぜんぶ禁止されて
毎週太い血管注射をされ
日に30錠ぐらいの薬を飲まされ
月にいちどは血液検査
その結果の数値の上下に
一喜一憂
そんな生活を
ながく
ながく
過ごして
いつのまにか
あらゆる準備の整わないままに
大人にさせられて
みろ
わたしのように
そんな経験を経てきてないやつは
死ね
どいつもこいつも
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