2021年1月9日土曜日

夢こそ唯一の人生である

 

忙しすぎて

ふだんは浅い眠りのまま

日々を過ぎ

週から週へと過ぎ

月から月へと過ぎていくわが地球滞在だが

たまに深く寝入ると

無限の夢見が間断なく意識内には押し寄せて

目が覚めた時も

この世の現実なるものの認知が

瞬時にはまったくできなかったりする

 

しかし

そんな睡眠体験を続けてきて

ある時点から確信するようになったのは

この世の現実なるものなどすべて

夢という意識内創作物のための素材に過ぎないということ

映画撮影ではまず現実の風景や人物を素材として撮り集めるが

われわれ人間は究極の夢作品を創るためにだけ

現実の風景や人物やさまざまな状況を撮り集める

つまりすべては意識内での夢作品のための人生でしかなく

地上滞在や地上体験でしかない

ネルヴァルは「夢は第二の人生である」と書いたが

そうではない

「夢こそ唯一の人生である」と言うべきなのだ

夢作品以外の地上でのどんな人生にも意味も価値もない

それらは素材を提供する巨大な素材プールでしかない

もっとも完成度の高い夢作品はおそらく肉体的死の直前の

肉体的に衰弱しきった意識内で上映されるヴァージョンであろう

その一点に向けてのみ地上的生のあらゆる瞬間は存在する





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