2021年3月14日日曜日

あまりに見なさ過ぎる


自由に生きられていないとか

こころが解放されていないままだとか

そんなふうにばかり

思ってしまうのもいやなので

どうこう言っても

じぶんはけっこう自由にやれているのではないか

へんな束縛や禁忌がこころにはないじゃないか

などと

ひとは思いたがったりもする

 

しかし

いろいろな夢を見たあとで

いつも思うのだ

ぼくはまったく解放などされていない

がんじがらめに縛られたままだ

 

だって

夢のなかでじぶんが人間であることが

あまりに多すぎるのだもの

お茶の缶だったり

窓枠の溝にこびりついたゴミだったりする夢を

あまりに

見なさ過ぎる




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