2016年2月13日土曜日

もちろんフィクション

  
白い紙をひろげる
昨今なら新規ページをパソコンで開く
そこから
分かち書きの詩形式は書き始める

わたしはここで
生活のあれこれや
生活にまつわる考えのあれこれ
感情
感慨
喜怒哀楽
それらを書くまいと必死に努める
そのままでは書くまい
素材として使うのはしかたないとしても
本当に感じていること
考えていること
主義主張の真実のところ
そんなものは
断じて書き表すまいと努める

ことばはフィクション
単語そのものがフィクション
それらを使って書くのだから
書くのは嘘っぱちでなければならない
仮に血迷って
真実なんぞ書こうと思ったところで
選別し
整理し
簡潔に
わかりやすく書こうとした時点で
すべてはフィクション
新聞も報道番組も
ドキュメンタリーも
なんであれフィクション

ならば
はじめからフィクションだけ
書こうとしたほうがいい
他のことは
ことばにはできないのだから
一見生活のことを書いているようでいて
たとえば朝食べたものの順番を
変えるだけで
もうフィクション
飲まなかったコーヒーを
まるで飲んだかのように記すのも
りっぱなフィクション

…などと
本当のことを書いちゃったな
めずらしく
…って
もちろん
フィクション





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