気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
すこしすると雨の降りそうな曇り空は
ふつうならあまり好かれないかもしれないけれど
暗くなっていく暮れがた
吹き出してきた風に髪を乱されながら
上を見上げては
また足元に目を落し
また足元に目を落して
みずみずしい素晴らしいものとしてわたしは
こころに写し取り続けていた
生きているというのは
こういう時のことをこそ言うべきだと
ふたたび確かめながら
雨の降りそうなすてきな曇り空の
どんどんと暗く黒くなっていくさまを
こころに受け続けていた
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