同窓会のようで
同窓会というわけではない
ヘンなフレンチのディナーの集いに出かけていって
別室で正装に着替えてから
会場に入ったら
もう人数がいっぱいで受け入れられません
と言われた
夢の話
高級なワインまで揃えた
豪華なディナーで
費用は一万円だけだというから
食べたほうが得ではあったが
正装したついで
行くべきレストランはいくらもあるので
すぐにその場を離れた
夢の話
出かけはしたものの
同窓会のようで
同窓会というわけではない
ヘンなフレンチのディナーの集いなので
知っているようで
たいして知らないひとばかりが集まっている
そこに混じっていく必要も
さほどはない
夢の話
おもしろいのは
別室で正装に着替える段階から
むかしの愛人のひとりと
ずっといっしょ
だったこと
彼女のほうは
白いドレスを着て
むかしより
ちょっと背が高くなっている
夢の話
じゃあ
どこに行こうか?
こんな暮れがたのはやい時間から
正装なんかして
ちょっと高いレストランをさがして
街にくり出すのなんて
すこし
うきうきするね
そんなことを言いながら
深く交わり過ぎたどうしとして
大きなエントランスのほうへ
長く広い廊下を歩いていきながら
思い出すのは
いつもこうだったな
ということ
正装したりはしなかったが
毎週のように
じゃあ
どこへ行こうか?
などと言いながら
深く交わり過ぎたどうしとして
街の雑踏のなかへ
混じり入っていった
場所が
ヘンなフレンチのディナーの集いのある
高級なホールではなく
渋谷のもう壊された古い東急プラザのエレベーターだったり
便利なイタリアン「ヴィヴァーチェ」が入っていた頃の
「グルメタウン味の8番街」だったり
2010年12月に閉鎖され
44年の歴史に幕を閉じた
道玄坂の「ヤマハミュージック東京 渋谷店」だったり
道玄坂には「中華料理 井門」があったり
ビックカメラの並びに
待ちあわせるのに便利だった神戸屋があったりした頃だった
現実の話
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