2024年2月27日火曜日

このため

  


じぶんに与えられているのか

それとも

じぶんがそこに寄生しているだけなのか

 

時間と空間と

さらに

身心のちからというものを

真摯に見極めながら生きようとすると

生は

非常に扱いづらいものになる

 

どうしてか?

とまわりを見まわしてみると

周囲にあるものは

みな

過去ばかり

 

さまざまなものがあり

道具があり

物品があり

家具があり

機械があり

書物があり

工芸があり

芸術があり

 

しかし

どれも過去でしかない

 

過去に作られたものであり

しかも

作った者の念がかたちを成している

 

それらの

なんという重さ!

なんというしがらみ!

なんという憑依!

 

じぶんなるものの中にも

思念があり

感情の種があり

古い鋳型からのみ出てくる夢や

計画や

計算がある

 

これらの

なんという縛り!

鉄鎖のような重さ!

ひたすら「いま」の自由を奪おうとするばかりの

重く暗い強圧さ!

 

いま

すでに生きてなど

いない

と言いたくなるのは

このため

 

たったの一度も

生きたことなどなかった!

と言いたくなるのは

このため





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