2024年2月14日水曜日

修辞疑問

 

 

マスメディアは

やはり

民衆の目と耳をふさぐためにのみあるのだろうか?

 

わたしの連ねる文字も

たまたま目にするひとの注意と意識の方向を

致死的なまでに

逸らすためにのみ

ある

のだろうか?

 

あらゆる

ことばや表象は

表わし

顕わし

露わにするためにあるのではなく

隠すためにのみ

あるのだろうか?


 

応答を期待せず、聴衆や読者に、心の中でのわかりきった返事を示唆するだけのために出されたような問い。修辞疑問は、話し相手が、問いかけられ、話し合いへの参加を求められているにもかかわらず、沈黙してしまうような対話を形成する。

アンリ・モニエ『詩学とレトリックの辞典』


 

修辞疑問は、問いのかたちをとるが、それは疑念を表わしたり、返答を引き出すためではなく、反対に、こちらの強固な確信を示し、否定できまい、返答することさえできまいと申し渡すためである。

ピエール・フォンタニエ

 

 




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