海はここからは遠いのに
季節ならではの
イチゴを使わない工作机が
ちょうどよく
温まってきたので
雨になるだろう
明日の朝は
トナカイの筆記具に風が吹いてきて
たちまち
南の島に流れ着いたような
ぼくらだ
地面から浮いた巨大な長方形の池の
さらに上に8㎝ほど浮いて
ぐっすり眠れるだろう
快速列車も
アンカレッジへの最終便も
赤い雨でなくてよかった紫の雨で
もちろん
それも信じてなどいない
夢とこそ
いふべかりけれ世の中に
うつつあるものと
思ひけるかな*
*紀貫之
夢とこそいふべかりけれ世の中にうつつあるものと思ひけるかな
(古今・哀傷歌834、拾遺20、六帖4、貫之集)
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