疲れたので
昼すぎ
ちょっと眠ることにした
午後も夕方も夜も
これといって用事のない日だったので
夜の入りまで眠ってしまった
目覚めたのは
布団越しに
腕をせっつかれたからだ
そうして
「なんで起きないんだよ!」
と言われた
言葉で
はっきり
そう言われた
目を開けても
寝室には
寝ている自分のほかには
誰もいない
起きあがって
台所で水を一杯飲みながら
「なんで起きないんだよ!」
という言葉は
たんに
布団から起きろ
というだけでなく
もっと精神的な意味であるようにも
感じてきた
「なんで起きないんだよ!」
たしかに
ずっと眠ったまま
ちゃんと起きないできている
世の流れとやらにあいまいに浮かび
あるべきこと
なすべきことを
夢まぼろしと笑うばかりで
ひたすら
おだやかに
非暴力に
などとごまかしながら
浮き世の流されびととして
ふわふわ
ふらふら
生きのびてきてしまっただけだった
ただ
暴力と殺戮だけで
できあがったこの世界で
神武天皇による
先住民たちの虐殺や
薩長土肥による
簒奪と
暴力と殺戮だけで
できあがったこの国で
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