死者たちと話す
とってもリアルな夢を
このごろ
いくつか見た
並木も縦横にある
どこかの広場で
エレーヌとひさしぶりに会ったのも
そのひとつ
雨が降っていたが
エレーヌは傘を差さず
透明ビニールの
レインコートを着ていた
「なんだか
世界の半分とはいわずとも
五分の二ぐらいが
崩壊してしまう気がするんだ」
先にそう言ったのは
ぼくのほうだが
エレーヌも
「わたしもそう感じています」
と答えた
エレーヌと地上で関わっていたあいだ
日本語で話す時は
彼女はいつも「です/ます体」で
親しい人に向けても
「です/ます体」を解除することが
できなかった
だから
死んだ後でも
まさしくエレーヌの日本語で
こういうところ
変わってないな
と思った
これから雨がもっと強くなるから
レインコートの裾を
もうちょっと延ばしたい
とエレーヌが言うので
うちに透明ビニールがあるから
持ってきて接着剤で貼って
裾を延ばしてあげるよ
と約束した
霊界にある広場なのか
地上と霊界の中間地点にある
広場なのか
よくわからないが
考えてみれば
この世のいろいろな広場だって
どんな位置づけで存在している広場か
行ってみても
地図で見てみても
そう簡単には把握できないことも多い
霊界でなら
もっといろいろな知見が
サッと開けるかと思っていたが
なかなか
そうもいかないらしい
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