呼んでとどかぬ人の名を こぼれた酒と指で書く
海に涙の ああ愚痴ばかり
深津武・なかにし礼『港町ブルース』
どんなに偉そうなことを言っても
詩歌のひとつふたつ
下手っぴいでも
書けなければ
にんげん
終わり
書かせてみれば
なぁんだ
と
わかる
下手っぴいでいいから
詩歌
詩歌
書いてみろよ
と
べつに
言いもしないが
言いもしないが
思わなかったことは
ない
なにか
書いてみろよ
まったく
なにもないところから
そこからだけ
にんげん
始まる
にんげん以前を
もう
やめたら
どう?
と
いつも思いながら
なにか
がなりたてている連中や
東西南北
動きまわっている連中を
見ている
見て
いなかったりも
いなかったりも
する
なにかについて
賢そうに論じたり
ビッグネームに
ぴったり擦りよって
評したり
そんなんじゃ
なくて
なくて
なにか
書いてみろよ
まったく
なにもないところから
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