2022年5月14日土曜日

干支

  

 

旬は10日間を意味するから

ひと月に

上旬・中旬・下旬の三つがあるのは

理にかなっている

 

そんなこと

日本人は

知らずに使っているが

 

殷の頃

太陽は10個あって

毎日

異なった太陽が出て地を照らす

と考えられていた

 

それらの太陽の名は

甲、乙、丙、丁、・・・癸と呼ばれた

 

殷王は

こうした太陽神の子孫とされた

 

現在

上旬・中旬・下旬

などと語る人たちは

時間認識において

積極的に

殷王の支配下にある

というわけ

 

10個の太陽は十干と呼ばれる

西アジアから伝わってきた十二支と組み合わされ

干支という思考枠組が成立する

十干と十二支の最小公倍数である60を基準として

暦も作られることになった

 

60歳のことを

いまでも

なにも知らずに還暦などと呼んでいるが

この言葉も

十干と十二支の出会いがなければ

生まれてくることはなかった

 

還暦

などと言いながら

ちまちました感慨に耽っておらず

殷と西アジアの出会いに

心身を開いたほうが

たぶん

はるかに楽しい

 

 




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