2023年6月23日金曜日

夏至だったのに

  

 

六月二十一日は

一年でもっとも日中が長い夏至だったのに

日本の天気はいまひとつ

夏らしくない

 

梅雨が開けないと

年によってはこんなものなので

めずらしいわけではないが

なんだか

夏至という言葉が

むなしく

ひらひら弱げに

風のあまりない時の

風鈴の風受けの紙のように

舞うでもなく

すっかり止まってしまうでもなく

宙に浮いてしまっている

 

暑くなろうが

陽がかんかんと照りつけないと

夏場の植物の葉も

ちからを失いぎみになって

なんだか

病みがちな者たちの集まりのように

頼りなくって

湿っぽい





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