ちょっとは
今どきのぼくでもあるので
フェイスブックとか
そこから繋がる
インターネットのあれこれも
小間切れ時間に見る
見るつもりでもなかった
いろいろな記事や
文章や写真を
ちょっとは
見る
薄く見る
時間がない
ない
と言っているのに
それは事実すぎるのに
まるで
少し昔の人が
煙草に火をつけて
ちょっと休息するように
見る
目に入ってくる
文章や記事に
まったく
身を乗り出さない加減で
見る
薄く見る
以前なら
新聞や雑誌を開いて
見るつもりでもなかった
記事やコラムや特集の
ほんの上っ面だけを
見るともなしに
見ていたような感じ
そんな感じで
見る
気分の柔軟運動をするように
見る
時間がないっていうのにまったく
という
切迫した心の声に
追い立てられない程度に
まるで小学生時代の
下校時に迂回しての道草のように
このくらいなら
このくらいなら
という境を
見極める
というほどではなく
感じ量る
というぐらいの
いい加減な
よい加減な
勘だけに頼って
見る
薄く見る
小間切れ時間に見るのだし
見るつもりでもなかった
いろいろな記事や
文章や写真を
ちょっとは見る
というだけだから
まったく
身を乗り出さない加減で
見る
たとえ
だれかに一身上の大事件が起こったらしくても
急に亡くなったという知らせであっても
たいへんな事故の速報であっても
身を乗り出さない加減で
見る
薄く見る
書き手とわたしにとって
本当に大事なことなら
本当に大事な出来事なら
今どきなら
電話やメールで
ごくごく個人的に伝えてくるはずなので
フェイスブックとか
そこから繋がる
インターネットのあれこれの
小間切れ時間に見るべき
小間切れ時間に見る他ない
もともと
見るつもりでもなかった
いろいろな記事や
文章や写真は
身を乗り出さない加減で
見る
薄く見る
そして
一服後の煙草を
ポイと捨てるように
ポイと
流れ去っていく
情報の大河の奔流の中へ
捨てる
容赦もなく
決定的に
絶対的に捨てる
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