心の震えを
いくらかでも美しいもののほうへ
繊細に
凍らせようとする
遠い意志の
かくも受信しづらい国に居続けるのにも
飽き
わたしはわたしを再び深く棄てて
過ぎ去ったどの時代より
手持ちの表象の数を減らして
吹雪
吹雪
むしろ独りでないと気づくほど凍てついて
語って
くれていたのか
こんなに耳の間近で
一度も存在を感知させてくれなかった
導き手たちよ
わたしを舟そのものとなして
誰も乗せずに
もう
乗せようともせずに
心の緑へ
いよいよ光の一条も射さない中へと
ことばさえも
わずかな陽だまりに啄む
小鳥たちへの
撒き餌のように
すっかり
投げ棄ててしまって
いよいよ
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