国
と呼ぶ以上は
共生的であるほかなく
不十分であっても共生の場であろうとするならば
個人と個人の所有物格差は
ある程度以下に抑えねばならないし
(抑えない場合には怨念と報復の念が積み重なって
(いずれ子子孫孫の時代のふいの刈り取りが発生する…
共生の“共” からひとりも外れないように網を張らなければならない
ねばならない
なければならない
などと
御託を並べたくはないが
国
と呼ぶ以上は
そこには
地上に生まれ落ちた者たちが
少しでも快適に生き続けたいという全幅の夢が雲集し珊瑚となるの だから
これ以上ないほどに危ない場所となるのだから
いい加減なことをしていてはいけない
流行恋愛小説『新エロイーズ』を書いたことでこそ
名を知られていた者が
来るべき
国
のありようを書かねばならなくなるほどに
これ以上ないほどに危ない場所となるのだから
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