たったの一度も
生きたことはないというのに
生きたいと
生きてみたいと
まだ
思えないでいる
自信がないのだ
ひとびとの
ああした生き方の数々なら
みんな
やってみたが
生きると呼ぶほどのものでは
どれもなかった
生きたいと
生きてみたいと
まだ
思えないでいるまゝ
やはり
持ったこともない顔のまゝ
まるで
顔があるかのように
ひとびとの
顔と呼ぶほどのものでもない皮膜に
こちらの皮膜をむけて
銀河系の一瞬を
また
費やしている
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